相続税の基礎知識3債務控除

相続税の基本知識③

相続財産から控除できる債務

(1)債務

差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したときに現に存在した被相続人の債務(借入金や未払金など)で確実と認められるものです。

なお、被相続人に課される税金で被相続人の死亡後相続人などが納付または徴収されることになった所得税などの税金については被相続人が死亡したときに確定していないもの(相続時精算課税適用者の死亡によりその相続人が承継した相続税の納税に係る義務を除きます。)であっても、債務として遺産総額から差し引くことができます。

ただし、相続人などの責任に基づいて納付したり、徴収されることになった延滞税や加算税などは遺産総額から差し引くことはできません。

(2)葬式費用

葬式費用は債務ではありませんが、相続税を計算するときは遺産総額から差し引くことができます。

また、お葬式に関連して支出するものとして、以下のものは差し引くことができません。

  1. 香典返しの費用
  2. 初七日、四十九日、一周忌などの法要費用

遺産総額から差し引くことができない債務

被相続人が生前に購入したお墓の未払代金など非課税財産に関する債務は、遺産総額から差し引くことはできません。

団体信用生命保険で完済される住宅ローンも控除できない債務となります。被相続人の死亡により団信でローンが消えてしまうためです。

債務や葬式費用を遺産総額から差し引くことができる人

債務などを差し引くことのできる人は、次の1または2に掲げる人で、その債務などを負担することになる相続人や包括受遺者(相続時精算課税の適用を受ける贈与により財産をもらった人を含みます。)です。

  1. 相続や遺贈で財産を取得した時に日本国内に住所がある人(一時居住者で、かつ、被相続人が外国人被相続人または非居住被相続人である場合を除きます。)
  2. 相続や遺贈で財産を取得した時に日本国内に住所がない人で、次のいずれかに当てはまる人
    イ 日本国籍を有しており、かつ、相続開始前10年以内に日本国内に住所を有していたことがある人
    ロ 日本国籍を有しており、かつ、相続開始前10年以内に日本国内に住所を有していたことがない人(被相続人が、外国人被相続人または非居住被相続人である場合を除きます。)
    ハ 日本国籍を有していない人(被相続人が、外国人被相続人、非居住被相続人または非居住外国人である場合を除きます。)

なお、相続人や包括受遺者であっても、上記の1または2に該当しない人は、遺産総額から控除できる債務の範囲が限られ、葬式費用も控除することはできません。

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